13年前、白血病と診断されその日から闘病が始まった。まだ子どもは2歳だった。
3ヶ月入院し、4年後に骨髄移植を受け命を繋いだ。
私が逝ってしまったら主人はどうなるのだろうと心配していたが、私が移植を受ける1年前にクモ膜下出血で突然先に逝ってしまった。
病名を知った時、小さな娘と優しい主人をおいて死んでしまうかもしれないという恐怖と悲しみにどうしていいか分らなかった。主人が逝ってしまった時はただただ娘のことが心配だった。
自分たちだけでは乗り越えられないと思ったので、病気のことを包み隠さずまわりの友人たちに知らせた。
考えれば考えるほど悪いことばかりだったので、自分で自分に「もうこれ以上考えるのは止めよう。」と実際に声を出して言い聞かせた。
それでもまた考えてしまうと、また同じことを自分に声を出して言い聞かせた。
何回も言い聞かせていくと、嫌なことを考えること自分で止められるようになった。まだどうなるか分らないことを思い悩むことは時間の無駄だと思えた。
「考えても何も変えられない、それが起こってから心配しよう。今のこの時を大事にし、今、しないといけないことをやろう。」と思った。
ずっと先を考えると死んでしまっているかもしれないと思ってしまうので今日明日のことだけを考えるようにした。この時間は自分にとってすごく貴重であるかもしれないと知ったからできたのかもしれない。
主人の死は娘の為に死ねないと思わせてくれた。骨髄移植は主人の死から立ち直る追い風になったように思う。
周りの人たちからたくさんの優しさをもらい、感謝することを知った。他人の痛みが分るようになった。
生きテク・フォーラムは、体験や知識を共有し合い「心がホッとする方法」「悩みの乗り越え方」「生きづらさの解消」に迫ることを目的としたイベントです。