かなり生きていく事に限界を感じていたときに
心配してくれていた大学の先輩から
地域興し、町興しのイベントがあるが、
参加しないかというお誘いがあった。
現状の危機感を何とかしたいという想いを、
そのイベントに賭けてみることにした。
地域興しのイベントが行われたのは、
島根県の隠岐島、海士(あま)町。
そこで得たものは自分にとって言葉に尽くしがたいものだった。
島の人達から優しさ、暖かさをこれでもかというほど、
与えてもらえた。自分が存在している、
その事だけを喜んでくれる。
何も求めてこないほど嬉しい事はなかった。
10月、11月、12月と3回島に通った。
地元に帰っていた時のことを思い出せないほど、
島が楽しかった。
年が明けて程なく、自分がやりたい事が明確になった。
自分は幼い時から遠い親戚筋にあたるおじさんから、
週2回、食に関する手ほどきを受けていて、
美味しいものが人を幸せにすると思っていた。
自分が出来ることは、大好きな料理であると、
気付いたと同時期に薬にも頼らなくなった。