「死にたい」と思ったことがない人は、きっと少ないでしょう。
人生につまずいたとき、苦しさから逃げたくなったとき、頭の中にふと浮かぶその言葉は、特別な人だけのものではありません。けれど、私たちはいつの間にか「死ぬ方法」ばかりを知ってしまいました。
テレビ、ネット、噂話、何気ない言葉の積み重ねの中で、望んでもいないはずの知識が、記憶にインプットされていく。それは個人の弱さではなく、社会が長い時間をかけてつくってきた環境の問題です。
一方で、「生きるための具体的な方法」はどうでしょう。
苦しみをどうやり過ごすのか。どうやって一度立ち止まり、考え直すのか。逃げてもいい、頼ってもいい、やり直してもいいという選択肢を、私たちは十分に共有できているでしょうか。
NPO法人生きテクは、「死なないためのテクニック」ではなく「生きるためのリセット方法=生きテク」を集め、言葉にし、社会に実装していくための団体です。人は、本当に「死にたい」わけではありません。ただ、今の苦しさを終わらせる方法を、それ以外に知らないだけなのです。
もし、生きるためのテクニックが当たり前に共有されていたなら、もし、行動に移す前に立ち止まれる選択肢が社会に用意されていたなら、救われる人は確実に増えると、私たちは考えています。「生きテク」は、特別な才能でも、根性論でもありません。
環境を整え、言葉を変え、発想を「死」から「生」へと切り替えること。その小さな転換の積み重ねが、多くの命を支えるインフラになると信じています。この社会に、生きるための選択肢を増やしたい。
苦しんでいる人が、ひとりで結論を出さなくてすむ世界をつくりたい。
そのために、私たちは今日も「生きテク」を集め、広げ、育てていきます。

NPO法人生きテク
代表理事 オキタリュウイチ