しかし当日は、寝坊をして計画が果たせなかった。
それからずっと、自殺の機会をうかがっていた。
何もせずに家の中に閉じこもっていた。
ある朝、ウグイスの鳴声が妙に澄んで聞こえ、
心が躍った。
ふと、 自分もウグイスの鳴声を真似てみたくなった。
それから何日か、外のウグイスと
自分の鳴き方のレッスンが続いた。
ウグイスと心で繋がった感覚だった。
ずっと外にでられなかった私が、
ウグイスの姿を見たいが為に
外に出ることが出来るようになった。
そして、自分が生かされている、
という感覚を得た時に
傲慢だった自分が消えた。
感謝の心が芽生え、涙があふれた。